本当にあった復讐の話

復讐の話をまとめたサイトです

【55話】男でしょ?いつまでもメソメソしてるの?

誓ってネタではないけど、一応オカルトっぽいイジメの体験を。
長いのでメモ帖に書き終わってから貼り付けます。

俺は小学校2年のころ、親の仕事の都合で転向した時イジメられました。
クラス一のチビだったし、女っぽい風貌だったことも理由だったんだろうな。

唯一俺を救ってくれた友達が一人いたんだけど、そいつは別のクラスな上に
家庭環境に問題がある上に乱暴なヤツで(でもイジメはしないヤツだった)
思い起こせば近所の鼻つまみものだった。封鎖的な土地柄だったんでね。
でも俺も俺の親も気にせず付き合ってたよ。


その町に引越ししてきた時に親切にしてくれたのがその一家だったんでね。
ところでイジメに関しては肉体的な暴力で(プロレス技の実験台とかの類)
腕力があるヤツが止めに入るととりあえずは止まるんだよね。

でも「お前アイツにチクったやろ?」と言われまたすぐ再開。
もう15年ほど前の話なので今ほど深刻なイジメじゃなかったはずだけど
当事者にすると地獄の毎日でした。


今では記憶がオボロなんだけど、そのころ同じ年頃の女の子と友達に
なったんだよね。多分同じ学校の子じゃなかったと思う。
おさげ髪に七五三の時に着るような着物をいつも着てた印象があるんだけど
不思議とその当時は違和感が無かった。

いつもニコニコしながら俺の話を聞いてくれたっけ。
唯一の友達に聞いても「誰やそれ?」って言うだけだし、そもそも友達と
遊んでいる時には不思議とその女の子はハチ合わせしない。
でも当時は不思議とも思わなかった。


その子と知り合ってから、唯一の友達がいない日は毎日の様に学校帰りの公園で遊びました。
楽しかったんだけど、学校帰りに会うものだから
「今日イジメっ子にこんなことをされた」なんて愚痴ることも多かった訳よ。

最初の内は心配そうに「大丈夫?痛かった?」なんて聞いてくれたその子が
ある日「男でしょ?いつまでもメソメソしてるの?」と言ったのね。
その子に愛想をつかされた気がして、その日は帰宅して泣きじゃくりました。


その翌日からしばらくその子は俺の前に現われませんでした。
それから5日ほど経った日に今までの中で一番キツいイジメに遭いました。
休憩時間に小便中、何人かに体を押さえつけられ
プロレス技をかけられ、そのまま個室に閉じ込められたのよ。
上から汚れた雑巾を投げられたりホースで水を撒かれたりしてね。

チャイムが鳴っても怖くて個室から出られなかった。
イジメっ子たちは既に教室に帰っていたのにね。

俺がいないので担任の先生が「T(俺の名字)はどこや?」とクラスのヤツに
聞いたら「あいつならトイレじゃないの~?」って笑いながら言ったやつらの言葉を
もとにトイレに駆けつけるまで、俺はとっくに開いている個室の中で
泣きじゃくり座り込むだけだった。


先生に抱きかかえる様に教室に戻り自分の席に着こうとすると、
近くの席のイジメっ子の一人と目があった。
ヤツは半笑いで「長いウンコやったな、○○子ちゃん」と俺の名前を女の子の様に呼びました。

その時、今まで溜まりに溜まったモノがはじけた様な気がしました。
同時にあの女の子の言葉を思い出したのね。
気が付いたら飛び掛って、素手でそいつの顔面を殴ってました。
「謝るまで殴りつづけるからな」とか言いながら。


そいつはあっけにとられたのか反撃出来ず、やられるまま。
他のイジメっ子は最初そいつを助けようとしたけど、キレている俺と
目が合うと、視線をそらしたので、俺は今度はそいつに飛び掛りました。
不思議なことに先生は殆ど止めに入らなかった。

多分トイレの一件で俺がイジメられたことを理解したせいかな。
結局俺が3人のイジメっ子を殴り、2人が泣きながら俺に謝った
タイミングで「もうええやろ。(イジメっ子に向って)お前らもしょう
もないイジメなんか2度とすんなよ」と言って仲裁に入るまで。
それからはイジメがなくなったよ。
イジメっ子たちは俺と目を合わせなかったけど、クラスに友達も出来たからどうでも良かったし。

後日談だけど、その女の子のこと。
しばらくしてその子と一回だけ遊んだ記憶があるんです。
俺がイジメっ子を殴った武勇伝を話そうとする前に、
その子は全てのことを知っていたの如く「この前はえらかったね。」と言いました。


「何で知ってるの?」って聞くと、その子は何も言わずに微笑み
「もうお別れだね。」って答えました。それだけの記憶です。
そして本当にその日からその子と会うことはありませんでした。

もっともその当時の俺は新しく出来た友達なんかと遊ぶことの楽しさを
覚え始めていた時だったのであまり気にも止めませんでした。
この話を思い出したのは、今年の春に参列した親戚の葬式の時、母から聞いた話からです。
俺には生きていれば1歳上の姉がいたという話。

姉は両親の初子だったんだけど、運悪く流産してしまったそうです。
そういえば、小さいころに供養に連れてかれたことがあったけど
当時は流産の意味さえよくわからなかったので、最近まで忘れていました。
そして推測でしか無いけど、あの当時俺を慰めたり叱ってくれた女の子は
死んだ姉だったような気がするのです。
わずかに記憶に残っている女の子の輪郭の一部からなんとなくだけどね。
イジメにあっている弟が立ち直るまで見守ってくれたのかな。

母に「そういえば・・・」って感じで葬式の時このことを話したら
「多分そうどろうね」と同意してくれました。
今年の盆休みには久し振りに姉の墓参りに向かうつもりです。

【54話】 【56話】


メールフォーム

何かございましたらメールフォームからご連絡下さい。

PR

ページのトップへ戻る