【230話】親父が 男には戦わなければならない時があるんだよな、とか言って
中3の時にいじめの復讐をした話なんだけど武勇伝には微妙だがなんとなく俺は当時デブでメガネで成績も悪いといういかにもいじめの標的にされそうなタイプだった。
やってきたのはクラスのリア充グループで表面上は優等生だから私立故に彼らの悪行は見て見ぬフリをされた。
だから奴等は何人もいじめてきたが、俺は過去のいじめられてきた人達とは違っていた。
執念深く根暗で無駄にプライドだけは高くやられたらやり返すべきと思ってたから徹底的に反撃してやった。
殴られたら殴り返し喧嘩するのは当たり前、毎日そいつらの誰かと喧嘩してた。
鞄の中身をばらまかれた時にやったと思われる奴の机の中に置いていった教科書を全て破った。
上履きを隠されたらリア充グループ全員の靴と上履きをトイレに入れてやった(それいらい俺は常に私物は全て持って帰った)。
奴等は教師にはチクれない、なぜならいじめてた事が明るみに出てしまえば成績に響くからだ。
ある意味俺の方が有利ではあったのかもな。
ある日教室でいつものように殴ってきたから殴り返したらグループ全員で俺を囲んできた。
いい加減にしろよ豚野郎…立場考えやがれよ!と粋がっていた
1対5ではまず勝てないので俺は奥の手を使わせてもらった。
ウチのクラスの数人と他のクラスから人がなだれ込んできて奴等を取り囲んだ。
過去にいじめてられた人達を仲間にしといて正解だったよ…
俺が立ち向かっているのを見ていた前にいじめられていた人が俺と一緒に戦うといってくれたからね、仲間を増やすのは簡単だったよ。
この状況を想定して常にウチのクラスに2人いたんだよ、仲間を呼びに行く人がさ。
退学覚悟でみんなで狙ってたのさ、この復讐のチャンスをな
12対5、教師達が止めに来る頃には単なるリンチになっていたね
やられたことをやり返していたから悲惨だったわ、失禁したり吐いてる奴や泣いてる奴もいたけど誰も止めなかった、俺すら引いたくらいだ。
だが俺達は退学にならなかった、私立故の隠蔽かな?
家族にはバレてないと思っていたんだけど何故かその日の夜の食卓には何故か俺の好物が並んだ。
親父と兄貴と借りてきたセガールの映画観ていたら何故か親父が
男には戦わなければならない時があるんだよな、とか言って兄貴も頷いていた
もしかしてバレてた?
その後の話だけど中学卒業後に兄貴の大学進学に合わせた親父の転勤で他県に引っ越したんだが
いじめには自分の容姿や成績にも問題はあったからまたやられないように中学卒業から高校入学までにダイエットや勉強を頑張り
一年の6月頃には前に比べて体重を30Kg以上減らし優等生にもなっていた、秋には彼女だって出来た。
辛いことがあるとあの戦いを思い出して俺は戦えると奮い立たせている。
あれから10年以上経っているがあの時に戦わなかったら俺はどうなっていたかわからないね。
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