【190話】子供のイジメ
子がイジメにあった。それも私立小で。
担任に直訴したが「証拠はない」で、相手(加害者)の嘘を鵜呑み、一切指導も無し。
あまりの事態に子にレコーダーを持たせ、私は学校の近所に車を駐めイジメの様子を撮影。
「死ね」「クズ!」と大声で罵倒される我が子を撮影しながら、涙が止まらなかった。
そして車から降りてビデオを回しながら彼らのそばに行くと
「ゲゲッ!モンスターペアレンツだ!」
と彼らは逃げた。
翌日、仕事を半休した夫と「証拠」を持って校長に会いに行った。
イジメの様子を見た校長は
「コレはイジメとは言えません。イジメとは、病院に行くような大怪我をさせられたとか
金銭を何万も脅し取られたとか、そういうことをイジメと言うんです。
罵倒とか、ノートや教科書に落書きとか破くとか、大怪我しない程度の暴力なんて
ただの子どもらしい悪ふざけですよ。
それに、もうじき中学受験の試験日です。
こんな大事な時期に、●●君達(イジメ加害者)を叱りつけて
刺激するなんて、可哀相な真似は出来ません。」
もちろんこの校長との会話も録音済み。
「わかりました。それでは今の貴方の発言、録音録画したこのファイルをネットに流します。
彼ら(加害者)の受験する学校もわかっています。
これからその学校の関係者とアポイントをとって、この証拠を渡すつもりです。」
と夫と席を立った。
「少年法が・・・!あsdfghjkl;:!」
と校長が顔面蒼白になり、私達を止めたが私達は校長室を出た。
その日の放課後、いつものように子を囲んだ加害者達に
「逃げても無駄よ、アンタ達の受験する中学に証拠全部送りつけたからね。
試験の結果はもう出ちゃったようよ。
どの私学もいじめっ子はいらないってさ。」
とハッタリをかました。
ちなみにこの私立小は、中学受験を全員がする私立小。
受験に失敗したら、公立に行くしかない。
そして有名私学の合格実績で、翌年の受験希望者の人数が決まる。
彼らの両親の元にも、証拠の入ったDVDとCDを送りつけた。
焦って我が家に電話をかけてきた首謀者の母には
「2月1日、せいぜい頑張ってね。もう無駄だろうけど」
とハッタリをかました。
コレが、1月31日。
イジメグループは誰一人、私立中に合格出来なかった。
諦めて受験を放棄した親子も何組かいた。
校長は、大量の不合格者を出した責任を取って退任。
その後、受験希望者はガクンと減り現在は定員割れの模様。
あれから数年、
彼らは公立に行くも、私立小から来たと言うことで酷い扱いをされたらしい。
誰一人高校生になれていないと、昨日ママ友から聞いた。
ざまぁみろ!と一人ビールで祝杯。
カーチャンよくやった!
やはり学校は守ってくれないもんなのかね…
しかし、受験予定校に通報てのはハッタリだったのに、
棄権しなかった連中も結果的に全員不合格て凄い偶然だな。
いや、別に疑ってるわけではないが。
「アンタ達の今までの努力は、もう水の泡だからね」
とも餓鬼どもに言いましたから、事実上「萎えた」んだと思う。
受験ストレスを他人をイジメする事によって解消するような子は、結局弱い。
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