【191話】兄への復讐
小学生の時に兄に性的なイタズラをされてた。何も知らなかった私だが、行為の意味を知ると嫌悪感でいっぱいになった。
中学生になる前にはもう無くて、その後兄は普通に接してきてた。
私も表面的には普通に接した。
でも私は中高生の頃は兄が気持ち悪くて仕方がなかった。
兄は見た目は格好良くモテていたので、よく紹介してくれとか言われていた。
なので兄が居ない時を見計らって友達を招待し、ちょっと片付けてくるって言って
友達を待たせて、その間に兄の部屋のエロ本を隠し場所から出したり、
私が鼻かんだティッシュをゴミ箱に入れてから友達を中に入れた。
友達は兄が居ないと残念がったので、こっそり兄の部屋に案内して、
エロ本やティッシュを見つけてはキャーキャー言いあった。
何度かやったが一度兄が帰ってきて、以後は警戒された（エロ本入れに鍵かけられた）。
しかし評判はあまり下がらなかった。
なのでその後は、
「エロ本出しっぱなしはおかしい」
「調べてみたらロリコン向けのエロ本をもっと奥に隠していた」
「エロ本や彼女（コロコロ変わる）はカムフラージュじゃないか？」
といった方向で友達に“相談”して噂を広めた。
友達の友人の姉が兄と付き合っていたことがあって、兄の交友関係にも広がった。
噂自体も尾ヒレがついてヤバい人レベルまで進化した。
その後兄は噂話に懊悩して大学中退。地元を離れ遠い地で就職した。
兄には何も言われなかった。
私が噂の元だと分かっていたのかどうか知らないが、分かってたとしても私と兄で話題に
出したことがないイタズラの件が浮上してくるのは嫌だろう。
まだ完全に許した訳ではないが、中退で人生変えてしまったし現在は没交渉なのでこれでいいと思ってる。
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