本当にあった復讐の話

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【219話】大人気ないかなと思いつつ

元夫はパトロン(?)ぶりたい気持ちがあったようで、ある劇団員の子と不倫しました。
出会いは、その劇団の公演終了後、夫から声をかけて…らしいです。
むかつくのが、不倫が発覚するまで何度も家に来ていたことです。元夫の後輩として。
不倫相手だとは知らず、せっせと晩ご飯を作っては食べさせていた自分が馬鹿で悔しい。
今となっては気持ち悪いですが、当時はまるっと信じていて、仲良いんだなーと思ってました。
二人の話を聞いても、後輩じゃないって気付きませんでした。食い違うことがなかったので…。
発覚したのは、私が短期出張から帰った時です。私は午前11時のつもりで、
「明日11時に帰るね。○○は寝てるかもだけど」
と帰宅前日にメールしたら、
「わかった。気をつけて。あと、俺は起きてるから」
と返信がきました。
元夫は休みの日は昼過ぎまでねてることがあるので、寝てるかもね、と送ったんですが。
その一言で、元夫は私が夜の11時に帰ってくる、と勘違いしたみたいです。
今となっては、曖昧なメールをした自分を誉めたいくらいですけど。
で、当日帰宅したら、リビングから元夫のすっごく慌てた声が聞こえてきました。
私もびっくりして、どうしたの!?と荷物も放り出してリビングにかけこむと、ソファーの上で乱れた格好の元夫と不倫相手が、とっさに座り直してあんぐりしてました。
私は何故か、不倫現場だ!とは思わず、元夫が後輩の子を襲ったんだ!と勘違いして、あんたは人様んちの娘さんになんとことしてんの!と怒鳴って元夫を叩きました。
とりあえず喋らない後輩の子を引き剥がして、元夫と対峙していたらどんどんパニックになって、警察に言うからね!だとか怒鳴ってました。実際こういうので来てくれるのか知らないけど。
そしたら、警察、にびっくりした二人が慌てて自己弁護をまくしたててきました。
曰わく、
「これは強姦じゃないから!合意の上でだから!犯罪じゃないから!」
だそうで。
はぁ?と思いながら落ち着いてくると、気持ちがすっとさめました。
よくみたら、今襲われたって格好じゃないし、テーブルに二人分のご飯の後出しっぱなしだし。
さらによくみたら、元夫が私に買ってきたセクシーすぎる下着を不倫相手が着てるし…。
恥ずかしいから嫌だ、と言う私に、じゃあ結婚記念日だけでいいから着て!と、それこそ土下座する勢いで頼んできた元夫が買ってきた下着…。
もうちょっとで結婚記念日でした。不倫相手に着られた後に着る羽目にならずよかったです。
そのまま、出張の荷物入ったままのスーツケースを持って、一度実家へもどり、出来事を伝え、次の日元夫が仕事行っている間に元夫のある程度の荷物を元夫の実家に送りました。
ここは私の家だ!元夫に不倫の場所を提供した覚えはない!と今なら言えるのに。
そして、警察、ではなく弁護士を呼び、さしてごねられることもなく離婚。
甘いと思われるでしょうが、不倫相手は本当にお金がなかったみたいだったので、不倫相手に慰謝料は請求しませんでした。が、「せめてもの償いとして」7万渡してきました。
それが全財産だったみたいです、千円札やら小銭やらでの7万…なんか後味悪かったです。
が、不倫相手に苛ついたのはこの後です。離婚して数ヶ月後、不倫相手から手紙が届きました。
その内容が、本当に有り得ないんですけど、
「あの期間、私は、○○さん(私)の気持ちを想像して過ごしてました。
浮気されてること知ったらどう思うんだろう。
本当は気付いてるとしたら、どういう気持ちでいるんだろう。
悲しみか、悔しさか、嫉妬か…それとも一言じゃ表せない気持ちか…。
そう想像して過ごしてたので、
おかげで演技の幅が広がりました。
なにもかも、お二人のおかげです。

(中略)
そして、なんと!
次回作での準主役のオーディションに合格することができました!
本当にありがとうございました!」

大人気ないかなと思いつつ、彼女の劇団に突撃。
ちょうどその時練習中で、私の姿を見た途端、何故か「花束なんてよかったのに」と…。
劇団長さん(?)に挨拶し、別室に呼び、手紙と経緯を暴露してきました。
結果、準主役取り消し。裏方のみでの劇団在籍になったそうです。
準主役が嬉しすぎて頭の中お花畑になってたんでしょうね。

離婚後、馬鹿なことをした、と元夫が反省しているのは友人達から聞いていましたが、実際に不倫相手が準主役決まった時に花束を送っていたのが許せないままです。
そもそも、花束送ってる時点で反省してないし。
それがあって、「花束なんてよかったのに」の発言につながった模様。

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