本当にあった復讐の話

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【207話】噂は怖い

もう思うことも無いので俺のした復讐も書き込もうと思う。
結構長くなるかもしれんが、流し読みしてくれて構わない。
一部、思い出しながら書くので、曖昧な表現があるかもしれん。

当時、俺(以降、俺Aと記述)はそこそこの中学からそこそこの高校に行った。
見た目等はいたって普通の格好だったのだが、何故か同級生達から疎遠な扱い
(無視等ではなく、極力話しかけてこない・近付いてこない)を受けていた。

理由は簡単にわかったのだが、この時、俺AにはBという友人がいた。
このBという男、実はかなり感情の起伏が激しく、
一度怒るとかなり暴れて手がつけられないほどの問題児だったのだが、
普段はかなり大人しい男だった。(今で言う見た目はイケメンかな)
高校入学の時から妙にウマが合って、冗談を言い合える仲だったが、
問題児という目で見られていた為、
Bと友人の俺Aも他人から見れば疎遠にしたい存在らしい。
まぁそれでも多少は交流が合ったから、イジメられていたというワケではない。

そして、俺AとBにはCと言う同級生がいた。
当時からCは、他人から借りたり、持っていった物を返さない等、問題行為を繰り返していた。
更に、部室のロッカーに鍵をしていないと、勝手に物を持ち出したりして、
返さないことなど日常茶飯事だった。
更にこのCの行為を助長させていたのが、Cの両親だった。
両親がかなりの資産家らしく、Cをとことん甘やかしてたらしい。
(所謂、お坊ちゃま育ちの超我侭男=Cと考えてくれるとわかりやすい。)


簡単なエピソード的には、別の学生が結構高い値段の限定モデルの時計を購入し、
高校に持ってきたのだが、しばらくすると時計をしなくなっていた。
その学生に聞くと、
『Cに怪我をさせてしまった、訴えない代わりに慰謝料としてその時計を寄こせ』
そうCの両親が自宅まで来て喚きたてたらしく、
その学生の両親からも言われて仕方なく渡したらしい。
だが、学生の話では急にCが部屋から飛び出してきて、
持っていたカバンがぶつかっただけなのにと嘆いていた。

当然、しばらくするとCは自慢げに時計を見せびらかしていた。
他にも、Cについてはいろいろクズエピソードがあるが
挙げていくとキリがないので、関係ある話だけ書き込むことにする。
当時、俺AはDと言う女子と交際していた。
Dは近所の女子高生で、俺Aの一つ年下。
Bにもからかわれたりしたけど、まぁそれなりに上手くいっていた。

だが、夏が終わる頃からDに、
『帰り際に誰かに尾けられたり、急に鞄を取られそうになって困っている。』
と相談を持ちかけられた。
気のせいじゃないのかと言ったりしたが、
気にはなったんで、Dの家の近くまでは一緒に帰るようにした。
まぁ俺Aは自宅に帰るのが若干遅くなるだけで、
特に問題は無いし、両親も納得してくれた。
Bも最初の頃は心配だからと言って付き合ってくれたが、
バイトやらで流石に毎日は無理だった。

そうやって一緒に帰るのが日課になりつつあった頃、
いきなりCの取り巻きの一人が俺Aの所にやってきた。
何でも、Cが呼んでるからすぐに来て欲しいとの事。
まぁ当然断り、用があるなら自分で呼びに来いとだけ伝えた。
そう言って教室から取り巻きを追い返すと、
次に来たのは柔道部に所属している奴だった。
流石に力で追い返すことも出来ないので、仕方なくCが呼んでるという場所に行く。
指定場所はCが最早自室と呼んでも差し支えないような、
私物を持ち込んでいた写真部の部室。(確か相当な数を持ち込んでいたと思う)
当時の学生内では、『今の写真部部室は魔窟』とまで言われていた。
行くと、いきなりCが『俺AはDと別れろ』と言い始めた。
話が見えなかったが、『用はそれだけか?』と聞いた。
Cはそれを聞いて怒り出し、ワケのわからん
声を上げながら叫び出した為、さっさと逃げた。
正直、Cとマトモに付き合っているとこっちの精神が持たない。
ただ、その数週間後に問題が起きた。
何時ものように家の近くで別れた少し後、BとDがバイクに轢き逃げをされたらしい。
Bの話だと、後ろからバイクの排気音が聞こえてきて、
二人の間に割り込むようにして突っ切っていったらしい。

Bは左腕を骨折しただけですんだが、
Dはすれ違いの時に鞄がバイクの後部に引っ掛かって数m引き摺られた。
Dは右腕骨折と、右半身をアスファルトで擦られてかなり酷い裂傷。
Bは俺AとDに対して、骨折した腕で土下座までしてくれた。
当然、Bに責任は無いと土下座はさっさとやめさせた。
そして犯人探しは警察に任せることにした。
(ぶっちゃけると、犯人はCの取り巻き連中だった)
普通ならここで終了になるんだが、予想以上にCは馬鹿だった。
事件の数日後、またCに呼ばれた。
仕方なくCの魔窟に行くと、前と同じことを言われた。
無視して部屋から出ようとすると、
『お前もBみたいになりたいのか?』
確かにCがそう言った。
振り返ればCと取り巻き連中がニヤニヤ笑っている。
ここでこいつ等全員が犯人だと確信した。


ここで俺Aの復讐対象が決まった。
Cを筆頭にその取り巻き連中全員だ。
ただ、事件性を持たせると自分の両手が繋がる。
なので、Cと取り巻き連中が勝手に自滅するような方法を考えた。
Cは始終仲間を回りにはべらかせて威張り散らしている。
そして取り巻き連中はCのバックにある両親の金に釣られて集まっているに過ぎない。
まずは、そこを断つ。
別にCの両親に対して直接何かするワケじゃない。
俺Aはただちょっとした噂をお喋りな学生連中に流れるように話しただけだ。


『Cの両親は実はヤバイ事業を裏でやっていて、Cはその金で遊んでいる。』
普通、少し調べればすぐに虚偽だとわかるんだが、
Cの取り巻き連中にそこまでの情報通はいないだろうと思ってたんだろうな。
まぁすぐに噂が広まるとは思わなかったんだが、
あっという間に噂は高校中に広まっていった。
と言うより、凄まじいまでに改変されて伝わっていた。
俺Aが噂の方で最終的に確認できたのは、
『Cはヤ○ザと繋がっていて、裏金をこっそりロンダリングする為に色々高い物を購入している。
まさか警察も現役の学生がやっているとは思わないだろうと言うのがヤ○ザの狙い。』
となっていた。(曖昧だが、確かこんな感じになっていた)

そうした結果、噂好きの学生や野次馬根性の強い学生達によって、
Cとその取り巻き達の悪事が次々と暴露され始めた。
最終的には、掲示板にゲリラ的に特集が貼り出されたり、
Cと取り巻き連中を高校から追い出そうとする連中も現れ始めた。
そして、最終的にCと取り巻き連中がどうなったかというと、
簡単に言えば写真部の部室でCが取り巻き連中にリンチされ、私物が全て焼却処分された。
それにより、取り巻き連中は全員停学か退学処分に。
(当然、事件の方で逮捕されるのもいた)

Cもその時の怪我で数ヶ月入院+留年決定。
(留年に関しては出席不足でリンチされてなくても確定していたと思う)
さらに、Cの両親はCのやってきた悪事を高校側から聞いて大激怒。
入院中のCを勘当したらしい。(Bの話だと、轢き逃げ事件の詳細も全て聞いて、BとDの入院費と治療費もCの両親が立て替えて、後日Cに全額払わせたらしい)
俺AとBが卒業する前に、Cは高校を退学した。
社会人になって数年後、俺AとDはそのまま結婚したんだが、つい最近街中でCを見かけた。
見かけたのは工事現場で、赤色灯を片手に反射ベストを着ていた。
かなり、疲れている表情をしていたのだが、Cの指示で進み脇を通り過ぎる時に、

『元気そうだなC』

そう言ってやった。
そのままミラーでCの姿を見るとぽかーんとした表情を浮かべていた。
コレが俺のやった復讐。
ただちょっとした噂を流しただけだが、
Cの本来なら進むはずだった輝かしい未来()への道を潰してやった。
以上。

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