【180話】偽装補修
小学生のとき通学路の農道から同級生Sに突き落とされた。おかげで頭に今も傷が残ってる。
なので後日その同級生Sのランドセルにつかまえたシマヘビ入れた。
給食時間に大騒ぎ、俺がゲタゲタ笑ってて犯人だとバレてすんげー怒られた。
理不尽だが迷惑かけたので仕方がないと思ってると、今度はSに橋から小川に落とされた。
怪我はしなかったがずぶ濡れ。帰りだったから良かったが教科書とかゴワゴワ。
Sは親と一緒に謝ってきたが、とくにペナルティが無い様子。
なので、今度はバレないように、他人に迷惑かけないように計画。
田んぼの横の用水路を区切ってるコンクリ（幅１０ｃｍ位）を歩いて行くのが流行ってたので、
コンクリの最後が壊れている状態だったのを偽装補修。
粘土で直しただけだから体重かけたらすぐ壊れる。
翌日案の定Sが登校時楽しげにコンクリ歩いていき、補修箇所でバランスを崩した。
危ない！って助けて手を伸ばす振りして突き落とし。
見事に右半分だけ泥で覆われたSが完成した。
今回はもちろん怒られなかった。
やっぱやられたらやり返さないとな。
Sは今までの事も合わせてちょっと発達に問題があるんじゃないかって話になったらしいが、
バカで乱暴で考え無しだが悪い奴じゃないって主張しといた。
俺もバカで考え無しだし、嫌いではなかったし、やり返してたらやらなくなったからな。
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