【170話】疑心暗鬼
高2の頃、ちょっと変わった人を見つけてはグループ内で笑いのネタにし人を馬鹿にすることを生き甲斐としているような
女子・A子がいた(まぁ今思えばそんなに珍しいタイプじゃないが)
すこし抜けているところがあった私も、当然A子の悪口の的にされ
後ろから友達同士でコソコソ笑いあう声が聞こえたり、
A子が運営しているブログに私のことが書かれたり、私のロッカーに大量のアリを入れるなど
結構な嫌がらせを受けた。
根に持つタイプの私はカチンときて、復讐を決意。
まずブログに「ブス」「プリ詐欺すぎ」「メイク毎日がんばってるねwww」
「お前みたいなブス狙ってる男は確実に体目当て」「・・高の恥」のような
いかにもキャピキャピ系の頭が悪い女子が書きそうな文体で中傷コメントをしまくった。
学年でも目立つグループに所属していると思い込んでいるA子は、
自分が友達だと思っていた子はみんな私のこと嫌いだったんだと
この時点で相当なショックを受けたはず。
しかしこれだけでは私の気は収まらない。
友達と他愛ない話(昨日のテレビとか)で盛りあがったときに、
私は笑いながらチラチラと横目でA子を見るように心がけた。
「自分の悪口を言われてるんじゃないか?」と疑心暗鬼に陥らせるためだった。
人目を気にするA子は思い通りその罠にはまってくれた。
私の視線がA子の方を向くたびに、A子は顔をうつぶせて小さくなっている。
あれだけ私のことを馬鹿にしていたくせに、1人じゃ何もできずに怯える姿は本当に滑稽だった。
それからA子の嫌がらせはもちろん無くなり、快適な学校生活を送った。
自分が最低なことをしたのはわかっているが特に後悔はしていない。
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