本当にあった復讐の話

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【76話】復讐

高校に入ってまだ間もないころ、
友人に「A子が○○(有名コミュニティーサイト)であなたの悪口書いてるよ」と教えてくれた。

A子はブスな上シミだらけで、性格も最低な子だった。
そして人の悪口を言うことが好きでたまらないらしく
毎日派手なグループの子たちと一緒に、冴えない男子に嫌なあだ名をつけて騒いでいた。


しかし、顔がカバに似ていたため
裏では男子にからかわれている… そういう子だった。

私はA子に嫌われるようなことをした覚えはないし
A子に悪口を言われていることがイマイチ信じられなかった。
だが確かに、A子に注目してみると、私が前を通り過ぎたあと笑っていたり
たまたま手が触れてしまったあと、まるで汚いものを触ったかのように手をタオルで拭いたり
私が授業中に指名されたとき、口パクで「気持ち悪い」と友人に話しかけたり
私のことを嫌っていると確信できる場面が何度もあった。
私は悲しかった。
今までにいじめを受けたことがないということもあったが、
A子が私をうざがるせいで、A子の取り巻きの女の子たちも
私を何となく嫌っているかのような素振りになっているのが一番いやだった。

なぜこんなヤツに馬鹿にされなければいけないの?
私が何かした?
私の高校3年間はコイツのせいで台無しになってしまうの?

私は色んな思いで頭がいっぱいになって、
毎日へやで1人、大泣きした。

そして、A子なんかのせいで高校生活がめちゃくちゃになってしまうなら
A子をズタズタにしてやろう。
そう決めた。


移動教室でみんなが教室から出ていったあと
私は隠れていたトイレからこっそりと出てきた。
そして、A子とまあまあ仲の良いB美(すごく仲が良いわけではない)のバッグから財布を取り出し
A子の鞄の奥に押し込んでおいた。

昼休み、B美は「あれー!?財布ないんだけど!」と騒ぎ始める。
A子はその財布が、自分の鞄の中にあることなど知らない。そのまま数日が経った。

授業間の休み時間。
私はわざと、A子の机の上に置いてあった鞄を落として中身をぶちまけた。
「ホントにごめん!」と謝る私。明らかにイラついてるけど「別にいいよ」と笑うA子。
床にはもちろん、2つの財布が落ちていた。

私はすかさずその財布2つを拾い上げ、
「えー、すごい!A子って2つも財布持ってるの!リッチだね~(笑)」と、
教室みんなに聞こえるほどの大きな声で叫んだ。

ざわつくクラスメイト。「えっ?」という顔をするA子。
そして、小走りでやってきたB美。

「これウチのじゃん。何でA子が持ってるの?」
「待って!ウチ何もしてない!」
「じゃあ何で鞄に入ってるわけ」
「わかんない… わかんないけど私はホントに何もやってないの!だから…」
「もういいよ」
A子が慌てて必死に弁解をしている最中に、
B美は呆れたように背を向けて自分の席に戻っていった。

A子はその日から、孤立することが多くなった。
それからも私は嫌がらせを続けた。
A子のロッカーに勝手に鍵をつけたり(キーはゴミ箱に捨てた)、
朝コンビニで買ってきたシーチキンの空き缶を開けて、
A子の鞄に入れたりした(もちろん教科書は使えなくなる)。

A子もそろそろ精神的に参ってきているようで
私も悪口を言われることがなくなったので、ここらへんでやめるかと思ったとき。
A子が以前絡んでいたグループの子と何か騒いでいるようだった。


そばに行って聞いてみると
「私が何かした?前はもっと仲良かったじゃん!」とA子が顔を真っ赤にしていた。
困ったように目を合わせる女子たち。A子はついに泣き始めてしまった。

「アンタさあ、B美の財布盗んだでしょ?」
女子たちのうちの1人が話を切り出した。顔を見上げるA子。

「アンタあの時否定してたけど、周りのみんな
 アンタが財布盗ってるの見たって言ってるから」
私はゾクゾクした。
目撃証言なんて出るはずがないのに、A子は疑われている。
みんなもうA子のことなんてまったく信用していないのだ。

「そんな…私じゃない!私は泥棒なんてしないのに!」
A子は必死に反論をしたが、女子たちは聞く耳など持たなかった。

「ごめん、A子。ウチらもうアンタのこと信じられないから」
女子たちはA子を置いて教室を出て行った。


A子はしばらく呆然とその場に立っていたが、突然泣き始めた。
しかしそれを慰めようとする者は誰もいなかった。
みんなA子のことを恨んでいた。

それから1か月後、A子は不登校になり、ついに退学をした。
別に悪いことをしたとは思っていない。
私は、いじめられた分をお返ししてあげただけ。

A子が私をいじめなければ、こんなことなんて絶対しなかった。
人に悪くすると自分に返ってくるということを深く思い知った体験でした。

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