本当にあった復讐の話

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【302話】親友

時間をかけた復讐とは違うけど。
中2のころからDQNグループが色々ちょっかいを出してきた。
成績表にいたずら書きとか、机の中にエロ本入れられる程度。
分厚いダサいメガネ、友達が少ない、帰宅部、太り気味、とか色々要因はあったんだろう。
それに従い、周りの奴からも無視され始めた。

そんな中ただ一人、美術部のAだけ自分を普通に扱ってくれた。
Aは成績は体育含めてほぼ5、部活で描いた絵は
何かで入賞とかいうパーフェクトな奴だった。
そいつだけがとにかく普通に接してくれた。
親友って訳じゃないけど友達、みたいな距離でいてくれた。
初めは漫画読みに図書室に行ってたけど、終いにはそいつとよく会う図書室隣の渡り廊下で週二回くらい一分もない会話をするためだけに通うようになった。
行った図書室で仕方なく本を読んだり、
宿題を終わらせたりするうちに、いつの間にか成績が上がった。
DQNのリーダーは試験で俺のテストの点数が
まとめて書かれたカードを勝手に取り上げて怒り出した。

リーダーの奴は成績が良かった分、余計プライドが傷付いたらしくイジメの頻度がやや増えた。
俺はイジメの手がAに及んだらいけないと思って図書館に行く回数を減らそうとしたがAが「気にすんなよ、勿体無い」と一言メールしてきたので俺はまた図書室通いを続けた。
ある日、図書室から外を眺めていたら、DQNグループが美術部の方に向かっていくのが見えた。嫌な予感がしたので後を追うと、あいつらは美術室の準備室に入って行った。

俺は少し離れたとこにいるAと他の美術部員の子を静かに呼んで、
二人に準備室に入ってもらった。何か盗まれるのを抑止できれば十分だと思ってたから。
俺はチクったと言われるのが嫌で美術室に隠れてたが、いきなり悲鳴が聞こえてきた。
慌てて行って見るとAが前に描いた絵に靴の形。

そして手に靴を嵌めたバルタン星人のようなDQN。
後から聞いたが、音が出ないように絵を汚すべくそんな間抜けなスタイルになったらしい。
その姿を見た途端にブチ切れた。ブチ切れすぎて「もっと他にやり方あるだろっ!」って訳のわからないキレ方しながらDQNに掴みかかった。
そっから先はあんまり覚えてないけど、D駆けつけた先生に止められるまで
相手の胸ぐら掴んで頭頂部で頭突きを何回か続けた。
体格で負けてるし格闘経験もないので、
漫画で見たこのやり方は喧嘩になったら使おうと思っていた。

実際にやるとDQNも歯が折れるし、
俺も頭から出血するしで思ったよりお互い酷いことになって焦った。
三日後くらいに先生に「もっと早くに相談しなさい」とか
「頭突きは一回はともかく、何回もやりすぎ」とかやんわりと諭された。
血を見て怖くなったDQNの下っ端が洗いざらい吐いたり、皆から人気があった
Aに手を出したせいで先生方やクラスメイトは俺が悪いという風には考えなかった。
自分に何かされたってよりAの絵が汚されたってのが何よりムカつくし、
Aに迷惑をかけたのが一番申し訳なくてAに平謝りした。
そしたらAは「美術部員の子に謝った方がいいと思う」って
いつものすこしトボけたテンションで言ってくれた。

その後、イジメはなくなり無視も自然と減った。
イケメンだったDQNのリーダーは差し歯になったし、成績までガタ落ちした。
英語あんなに得意だったのに、発音が不安定になっちゃったもんね。
入試問題がネットで晒されるような馬鹿高校に行ったらしいがその後は知らん。

大した復讐じゃないかもしれないけど、スレ見てて思い出したので書いた。

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