【269話】普段意地悪な姑だがインフルで寝込んでしまった
(※編注:トメ…姑のこと。配偶者の母。義母。)普段意地悪な姑だがインフルで寝込んでしまったので、私が看病に行った。
1日中、朦朧として夢を見ているらしく、いろんなうわごとを言っていた。
「A夫さん!A夫さん!」というのもあった。
ちなみに舅の名前はA夫ではない。
ようやくトメが回復したので、おかゆを作ってあげた。姑の第一声は
「嫁子さん。病人のおかゆには紫蘇やしょうが、ネギのみじん切りを入れた方がいいわよ」
カチンときたので
「お母さん、A夫さんって誰ですか?うなされてずーっと呼んでらしたけど」
と言ったら、トメの顔がさーっと青ざめた。
「もしかして彼氏ですかあ?愛してるーとか言ってたましたもんね(言ってない) お母さんもやりますねえ」
と、とどめを刺してやった。それ以来トメは私に対して常に低姿勢。
今までの意地悪が嘘のように、気を遣ってくれる「優しいトメ」に。
この状態が維持できるなら、舅にも旦那にも黙って墓場まで持って行ってやる。
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