【203話】DQN VS オカマ
街を彼女を連れて歩いていると、DQN3人に絡まれた。嫌がる彼女の腕を引いて「レズですか?」「どうやってHすんの?」とか抜かしやがった。
腕を組んだり手を繋いだりしている訳でもなかったので、
どうやら後ろで私たちの会話を盗み聞きしていたらしい。
腹が立ったが、人通りの多い街中でモメるのも嫌だったので彼女の腕を掴んだ浅黒い手を払って早足にその場を去った。
彼女は男の強い力で引っ張られ相当怖かったのか、泣きそうな顔で俯いていた。
それから暫く経ったある日の深夜、オカマの友達4人と街外れにある
公園の近くを歩いていると、いつか絡んできたDQNがウロウロしているのを発見。
オカマちゃんズに訳を話し遠くから様子を窺っていると、
公園の前で缶コーヒー?を回し飲みし始めた。
ここぞとばかりにDQNを取り巻くオカマ。
図体のデカいオッサン(オカマ)に突然取り囲まれキョトンとするDQN。
オカマはずいずい距離を詰めながら
「なぁアンタ達ゲイ?」
「Hの仕方教えてあげようか?」
などと捲し立て、ビビッて逃げようとする
DQNの腕を掴んで公園に引き入れようとしている。
私がその光景を見てニヤニヤしながら近付いていくと、
それに気付いたDQNの1人が「あっちに女いる!あっちに女いるって!」と私を指さした。
どうやら私の顏は覚えていないらしかったので、「私レズだから男とはHしないよ」
続いてオカマもドスの効いた声で「女に興味ねぇんだよ」
その一言で漸く自分のした事と置かれた状況を理解したらしく、
途端に真っ青な顔をしてオカマを振り切り散り散りに逃げて行った。
あまりの腰抜けっぷりにオカマ達と大笑いしたが、
その内一人のジャニ専は「結構可愛かったね」と逃げるDQNの背をじっと見つめていた。
因みにその時の公園は今もハッテン場として地元のゲイ達に愛されている。
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