本当にあった復讐の話

復讐の話をまとめたサイトです

【167話】幸せになる

小学5・6年生のころ、友達がイジメにあってるのを見てられず、
止めに入ったら、自分もイジメにあった。

「氏ね」「きもい」「ぶさいく」など、一通り悪態をつかれるのは勿論。
物を壊されたり、体操着を足型だらけにされたりなんてことはしょっちゅう。
自分だけじゃなく、親のことまで悪く言われるのが何よりも辛かった。

自分が悪いことをしているわけじゃないし、
こんなことで学校を休んでられないから、
親には言わず、体調悪い時も気合で学校に通い続けた。


幸い一部の人や先生からは、
正義感の強さや、やられても黙ってるタイプじゃないところがかわれていたらしく、
虐められてるのに、何故か生徒会長みたいなものを任された。ある意味異例だと思う。


しんどかったけど、何とか小学校は卒業。
そのまま公立の中学校へ。
中学に入ってからは、とにかく自分の言動に気をつけた。
猫を被りまくっていた。


「あいつ、小学校のころイジメられてたんだぜ、マジきもいわ」
とバラすやつも中にはいたけど、
自分が完全にいい人で真面目な優等生を気取っていたからか、
噂に信憑性がないと判断されたようで、
「なんでそんなにアイツにかまうわけ?キモいを連発してるお前のほうがキモい。」
とバラした元いじめっ子が、やり玉に上がり、はぶられる状態に。

「悪口言ってきた人をたしなめてくれたのは嬉しいけど、
仲間はずれにしてるのを見るのは悲しいからやめようよ」
と止めることで、皆ころっと感動し、自分の立場はまた優位に。

元いじめっ子からも、過去のイジメ行為を謝られた。
その後、そつなく中学校を卒業。

高校に入ってから、身なりに気をつけるようになった。
化粧も少しずつ覚えていったし、短かった髪を胸下まで伸ばした。
ダイエットもした。10キロ痩せた。

太っていたころは、お世辞にもきれいと言えなかったけど、
今は道を歩いていて、大手生保レディや営業会社から、
ヘッドハンティングされるぐらいの見た目にはなった。
ある程度自分に自信をもてるようになったから、
少し前に、小学校の同窓会に参加した。
もちろん、猫をかぶったまんまで。

イジメの主犯格だった男子達からは
「こんなに変わるなら、あの時あんなことせずにアピっとけばよかった」
「そういえば、素はよかったもんな」
と言われ、すごくちやほやされた。
イジメに加担していた、当時学年一可愛かった女子からは
「えー、●ちゃん?なんか可愛くなったねー」と
上から目線で悔しそうに言われた。自分が注目浴びなかったからイライラしてた。

(彼女は男子に見えないところで、気に入らない女子をいびる性悪女だったが、
八方美人だから当時男子は皆騙されていた。)

同窓会後、元いじめっ子の何人かから、遊びの誘いを何度ももらったけど、
「彼氏に心配かけたくなくて…ごめんなさい」と断り続けた。
ここでも真面目で清い女性アピール。
彼らの誘いをスルーし続けて、優しくて堅実で、頭も稼ぎもいい旦那と結婚。
旦那は私がイジメられていたことも、性悪で計算高いところも知っていて、
自分が見栄や体裁のために努力を続けていて、

全く清いところなんてないのに、それでも受け止めてくれてる。
今までがんばったんだから、自分の前では自然体でいたら?と言ってくれる。

男前だし、すごく正義感が強い。
私にはもったいないぐらいの人だと思う。今は幸せだ。
今、イジメの事件で騒がれてるけど、
加害者への復讐として効果的なのは、
自分がこれ以上にないぐらい、幸せでいることだと思う。

難しいことだと思うけど、人間変わることはできる。
もししんどいなら、その場から逃げてもいいと思う。転校だってあり。

自分も死にたくなったことが何度もあったけど、
今は人生捨てたもんじゃないとは思う。

数日前。
イジメに加担していた、性悪女が離婚したと聞いて、当時を思い出しながら記念パピコ。
怖くもなんともなくてスマソ。

因果応報っていうのが、もし本当にあるならば、
彼女の場合はそれだったのかもな。

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