【141話】祖父の提案
自分には小学校低学年の時から一緒に居たA(女)と高学年から友達になったO(男)が居ました。中学に入ってから、1人のクラスになってしまい、クラス全員から無視や暴行、
持ち物を隠されるなど典型的ないじめをうけました。
当時は死ぬほど苦しくて二人がいなかったら死んでいたと思います。
3年生になったころ、Oがよく自分をいじめてくる奴らと歩いてるのを見て、
「助けなきゃ!」と思ってしまいグループの一人に蹴りを入れてしまいました。
そこからは、いつにも増してボコボコにやられました。
ただOは居なくなっていて、守れたんだと誇らしく思いました。
自分がいじめられている原因がOの噂と知るまでは。
友達だと思っていたし、Oも同じだと思ってくれていると信じていたので、
当時の自分には信じられないくらいショックでした。
そして、復讐しようと考えました。
ただ、自分は頭も悪いし、身体も丈夫ではなかったので、祖父に相談をしました。
祖父は黙って話を聞いて「復讐ならいい方法がある」と教えてくれました。
次の日から格好に気を使い、成績を上げて、身体を鍛える日々が始まりました。
祖父いわく「劣っているものをいじめるのであって、優れていればいじめはない」とのことでした。
同時にAにも相談をしました(いじめられているのが恥ずかしくて相談はしてなかった)。
AにはOが自分をいじめる心当たりがあったらしく、協力してくれました。
自分が変わるにつれて無視もなくなり、いじめもなくなりました。
仕上げは中学の卒業式、Aの提案で一芝居うつことにしました。
卒業式が終わった後、Aと二人でOを呼び出しました。
Aだけに呼ばれたと思った、Oは自分が居るのを見て、露骨に嫌な顔をしていました。
そんなOに向かって自分は、
「俺達付き合うことになった。」と大ウソをつきAにキス(フリですが)をしました。
Oは「おじゃいおん!うぇいぶ!」みたいなよくわからんことを叫んでいました。
自分がいじめられた原因は小学校の卒業式でOがAに振られたことが原因でした。
そしてAは自分のことが好きだと勘ちがいしたOはいじめを始めたみたいです。
泣きながらグズグズ言っているOを置いてAと手をつないで帰ったのが、自分の復讐です。
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